ホテルを新規開業される方、開業検討中の方からお問い合わせをいただくことがありますので
ホテル開業(宿泊特化型、ゲストハウス、ビジネスホテル)や指定管理業務の落札・受託(国民宿舎や都道府県所有の合宿所、宿泊所)に必要なことや試算しておいた方がよいことをまとめました。
新規ホテル開業・ホテル運営の流れ
宿泊者の集客は大手旅行代理店やエージェントからの団体旅行送客から、インターネット販売による個人客へ大きくシフトしています。
1)旅行予約サイトへの申し込み
OTAと呼ばれる旅行予約サイトへの申し込みが必要です。
日本国内系と海外系がありますが、外国人のお客様を集客するためには海外系サイトへの申し込みも必要です。
国内系では利用者がとても多いサイトと、少ないサイト、これから伸びていくサイトなど様々あります。
利用されるお客様は、ポイントが貯まることや契約している携帯電話会社の特典があるなどの理由で
1つのサイトを継続して利用する傾向がありますので
幅広く申し込みしないと、お客様を取りこぼすことになります。
2)サイトコントローラへの申し込み
お部屋が6室の場合、Aトラベルに2室、Bトラベルに2室、Cトラベルに2室在庫を入れると Dトラベルの在庫は0になってしまいます。
それですと せっかく多くのOTAに申し込みしても販売できません。
また料金をそれぞれのOTAに365日分 各プランごとに入力するのは、膨大な作業が必要です。
そこでサイトコントローラというものがあります。
サイトコントローラのメリット
サイトコントローラがあれば、お部屋が6室の場合、 Aトラベル 6室、Bトラベル 6室、Cトラベル 6室、Dトラベル 6室と
全ての予約サイトに同じ在庫を入れることができます。
Aトラベルに予約が1室入ると、自動的にBからDトラベルの在庫も1室減らして5室の販売に変わります。
料金も各サイトに簡単に書き込みしてくれます。
ステイシーで対応しているサイトコントローラは
・やどけん
です
3)ホテルシステム・PMSへの申し込み
サイトコントローラには 部屋番号の表示がありません。また電話予約を入力することができません。
(最近一部のサイトコントローラは簡易的に予約入力が可能になりましたが、スムーズに予約入力ができるとは言い難いです)
昔でしたら 手書きの部屋割り表に書き込んだり、今ですと エクセルやスプレッドシートに入力しているケースもありますが
ネットからの予約は頻繁に 予約・キャンセルが行われるため、オーバーブッキングやオーバーブッキングを避けるために毎日1室以上販売しない部屋を設けるなどの運用を行うことになります。
その結果 オーバーブッキングによるリロケーション費用や販売数減少による売上減少が生じてしまいます。
そこでホテルシステム・PMSが必要です。
PMS連携(1WAY)と呼ばれるサービスをサイトコントローラに申し込みするとStaysee(ステイシー)のようなシステムに
自動的に予約・キャンセルされた状態が表示されます。
ステイシーの場合ですと、シングルルーム、ツインルームなどあらかじめ設定された部屋に自動的にお客様がアサイン(部屋割り付け)されますので
アサイン作業が不要です。(アドバンスプランの場合)
2WAYですとステイシーに予約入力をすれば自動的にサイトコントローラ・OTAの在庫が減りますが、デメリットもあります。
必要なIT機器
OTAの登録作業や、宿泊予約通知メールを管理するためには、パソコンでの作業が必要です。
ipadやタブレット端末、スマートフォンでは作業が困難です。
ノートパソコンなどのご購入をオススメいたします。
ホテル経営計画 試算
売上に対する人件費率は一般的には下記数値を目安にすると言われています。
・ビジネスホテル 20%
・旅館 23%
上記に社員の社会保険料を考慮して30%が人件費になります。
ビジネスホテルで月給20万円のフロントスタッフ2人を雇う場合だと 月200万円以上売上が可能な
室数や定員が確保できる建物を建設または購入する必要がありますね。
10室のホテルで年間稼働率60%の場合、室単価が4000円以上に設定する必要があるでしょう。
ホテル激戦区など単価が安いエリアですと部屋の大きさを小さくするなどして部屋数を増やす必要がありますね。
清掃スタッフの雇用または外注が必要になりますので
実際に必要な売上はこれ以上となります。
なお平均稼働率が90%を超えるエリアでもホテル開業当初はお客様に認知されていないことや予約サイトでの表示順位が低いために
あまり多くの予約は見込めませんので平均稼働率は低めに見積もっておきましょう。
2食付きの食事を提供する場合は、食材原価 30%が上限で、原価を下げるには売上を上げることが必要です。
なおホテル業界では経常利益率は好成績のホテルグループで10%。一般的には5%と言われています。
月売上が200万円ですとオーナー様の手取りは10万円~20万円と試算されます。
※家賃、法人税や固定資産税、オーナーの所得税・住民税などの各種税金、銀行など金融機関への融資返済などは含んでおりません。
※販売管理費として、水道光熱費、リネン費、消耗品費用、エージェント手数料、修繕費 が必要になります。
また自社物件であれば借金の返済費用や固定資産税、運営委託や賃貸物件であれば家賃が発生します。
カード決済機器との連携
クレジットカード払いのご請求金額の入力間違いはとても避けたいミスですが、日々多くのお客様に対応していると、時々発生してしまう問題です。
これを防ぐ方法としてクレジットカード決済端末とステイシーを連携させる方法がございます。
ホテル運営の悩み
ホテル運営時に起きる悩みのうち、いくつかはStayseeで解決することができます。
業務効率を上げたいと思ったら、こちらをご覧ください
売上を上げるには
売上を伸ばすには、単価(ADR)のアップと稼働率を高める必要があります。
それには、まず現状や昨年との比較を行い現在の状況と比べ判断する必要があります。
ステイシーには分析機能があり、ホテル運営に必要な数字を把握できます。
またレベニュー(価格のコントロール)に役立つサポート機能もあるとよいですね。
補助金を使う
システムの導入にはIT導入補助金などの利用もステイシーでは可能です。
詳しくはお問合せください。