PMS、なにで選ぶ?ホテル・旅館のPMS選びで役立つ4つの視点
PMS(ホテル管理システム)を比較すると、多くの場合は機能の一覧や料金表が目に入ります。しかし、実際に導入後の満足度を左右するのは、機能や価格だけではありません。PMSはフロントスタッフや予約担当者が毎日利用するシステムです。そのため、たとえば「画面が見やすいか」「操作しやすいか」といった要素も同じくらい重要になります。
また、施設規模や運営方法によって求めるものは異なります。客室数10室の旅館と300室のホテルでは必要な機能も違いますし、オーナー自ら運営する施設と複数のスタッフで運営する施設でも使いやすいシステムは変わります。そこで、本記事では”PMSを選ぶ際に確認したい「見やすさ」「使いやすさ」「機能」「価格」の4つの視点”をご紹介します。
PMSの導入は頻繁に行うものではありません。そのため、多くの施設では「機能が多そうだから」「知名度が高いから」「他施設が使っているから」といった理由で比較を進めてしまうことがあります。しかし、実際には導入してから「思ったより使いにくい」「現場から不満が出ている」「機能をほとんど使っていない」といったケースも少なくありません。
PMSは一度導入すると長く付き合うシステムです。比較表だけでは分からない部分にも目を向けながら選ぶことが大切です。
① 見やすさで選ぶ
PMSは”毎日””何十回も”見るシステム
PMSは予約確認、チェックイン、チェックアウト、売上確認など、多くの業務で利用します。フロントスタッフにとっては、一日の中で何十回も見る画面です。そのため、見やすい画面かどうかは業務効率に大きく影響します。
見やすい画面はミスを減らす
予約変更や部屋移動、連泊情報など、宿泊施設の運営ではさまざまな情報を確認しながら業務を進めます。必要な情報が整理されて表示されていれば確認作業はスムーズになりますが、情報量が多すぎたり配置が分かりにくかったりすると見落としの原因にもつながります。
見やすさは単なるデザインの問題ではなく、日々のミス防止にもつながる重要な要素です。
こんな失敗が起きやすい
画面上に情報が多く表示されるPMSを導入した結果、ベテランスタッフは使えていても、新人スタッフが「どこを見ればいいか分からない」と感じ、教育に時間がかかることもあります。
「慣れれば使える」ではなく、「初めて見ても分かりやすい」ことが大切です。
② 使いやすさで選ぶ
いちばんPMSを触るのは現場スタッフ
PMSの導入を決定するのは経営者や支配人であることが多いですが、実際に毎日利用するのはフロントスタッフです。だからこそ、選定時には現場の視点も重要になります。
新人でも操作できるかどうか
ホテルや旅館では、新入社員やアルバイト、パートスタッフがPMSを利用することもあります。操作が複雑なシステムは、教育コストが高くなり、引き継ぎにも時間がかかることと想像されます。
一方で、直感的に操作できるシステムは現場への定着が早く、スタッフの負担軽減にもつながります。
こんな失敗が起きやすい
デモを見た経営者が「高機能で良さそう」と判断して導入したものの、現場からは「操作が複雑で覚えられない」という声が上がるケースがあります。結果として、一部のスタッフしか使いこなせず、業務が属人化してしまうこともあります。
そのため、可能であれば導入前に現場スタッフにも触ってもらい、意見を聞くことをおすすめします。
③ 機能で選ぶ
機能が多い=良いシステムではない
PMSを比較するとき、どうしても機能の数に目が向きがちです。しかし、機能が多いことと自施設に合っていることは別の話です。使わない機能がどれだけ多くても、日々の業務改善にはつながりません。
まずは自施設の課題を整理する
例えば、予約管理を効率化したいのか、会計処理を楽にしたいのか、予約分析を強化したいのかによって必要な機能は変わります。まずは、「今どの業務に困っているのか」を整理することで、本当に必要な機能が見えてきます。
こんな失敗が起きやすい
将来を見据えて高機能なPMSを導入したものの、実際に利用している機能は予約管理と会計機能だけだったというケースは珍しくありません。その結果、使わない機能のために高い費用を支払い続けることになってしまいます。
機能比較の前に、自施設に必要で、いまPMSに求めていることを整理することが重要です。
④ 価格で選ぶ
月額料金だけで判断しない
価格は重要な判断材料ですが、単純に安いシステムが最適とは限りません。比較する際には、初期費用やオプション費用、連携費用、サポート費用なども含めて確認する必要があります。
運用コストまで含めて考える
PMSは導入して終わりではありません。毎日利用するシステムだからこそ、運用にかかる時間や教育コストも考慮する必要があります。月額費用だけでなく、作業時間やミスを減らせるPMSの導入を検討してください。
こんな失敗が起きやすい
月額料金だけで選んだ結果、必要な機能がオプション扱いとなり、最終的には想定以上の費用になってしまうケースがあります。また、操作に時間がかかることでスタッフの負担が増え、結果的にコスト削減につながらないこともあります。必ずしも価格だけではなく、費用対効果という視点で考えることが大切です。
結局、自施設に合うPMSとは
見やすさ、使いやすさ、機能、価格。どれも大切な要素ですが、すべての施設に共通する正解はありません。ただし、PMSは毎日利用するシステムである以上、現場スタッフが無理なく使えることは非常に重要です。
機能や価格だけで比較するのではなく、実際の画面や操作感も確認しながら、自施設に合ったシステムを選びましょう。
まとめ
PMS選びで大切なのは、「どのシステムが優れているか」ではなく、「自施設に合っているか」を見極めることです。見やすさ、使いやすさ、機能、価格の4つの視点から比較することで、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
特にPMSは現場スタッフが毎日利用するシステムです。比較表や機能の一覧だけではなく、実際の画面や操作感も確認しながら、自施設に合ったものを選んでみてください。
- ステイシーのコールセンターを担当しているメンバーたちで、記事を書いています。ホテル・旅館のみなさまに役立つ情報を発信していきますので、よろしくお願いいたします。
