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喫煙ルームより禁煙ルームの方が客単価が高くなっていた

売上を伸ばす方法として、商品構成やレベニューの手法の見直しなど、様々な方法がありますが、 部屋の構成を見直しするのも有効です。 当館グループでは、古い旅館を再生しているため、喫煙ルームがある宿も多いです。

こんにちは。 とある旅館ホテルグループのマーケティング担当 GENです。 今回は、喫煙ルームを禁煙ルームにするときに、変更により、どれだけ売り上げが上がるのか知る方法を紹介します。

売上を伸ばすため、全室を禁煙ルームにしたい

数年前からレベニューしていると、禁煙ルームが満室になっているのに、喫煙ルームが値段を下げても満室にするのに苦労する日が増えていました。 感覚的には、喫煙ルームは禁煙ルームが満室になってから値段を下げても、満室にならず空室が残っている状態なので、 全室禁煙ルームにした方が売り上げが上がりそうです。

ただ、喫煙ルームを禁煙ルームにするには、カーテンの交換や壁紙張替え、オゾン消臭など様々な手間がかかり、費用が発生します。

せっかく売上が上がっても、禁煙ルームにするための工事費用が高くて、回収に何年もかかるようだと、経営的にはよくないです。

 

喫煙ルームの売上は禁煙ルームよりいくら低い

各部屋タイプの売上がいくらなのか?
ADRやRevPARがいくらなのか?

とくにRevPARが分かれば、全室禁煙にしたときの概算金額が計算できます。

といっても、部屋タイプごとに集計するのは、なかなか大変です。
予約をCSV出力できれば、部屋タイプごとに売り上げを集計して、年間であれば「売上÷(部屋数×365)」の計算をすれば計算できます。
ADRは売上を予約件数で割ればよいです。

ただ、予約件数が多ければ、ちょっと大変です。

部屋タイプ RevPAR

ステイシーでは「部屋タイプ分析」の機能があるので、そちらで年間の状況を調べてみると

稼働率 :禁煙    77%、喫煙    80%
ADR  :禁煙 52000円、喫煙 46000円
RevPAR  :禁煙 41000円、喫煙   37000円
でした。

禁煙ルームの半分以下しかない喫煙ルームは、室数が少ないのにあまり売れないので、「お部屋タイプおまかせ」で売ることもあり、稼働率が禁煙より少し高いですが、安いランクや、おまかせでないと売れないため、ADRが6000円も低く、RevPARは4000円低くなっていました。

全室 禁煙ルームにしたら売上がいくら増加するのか?

仮に全室 禁煙ルームにしても、禁煙ルームのRevPARが同じだと仮定した場合
4000円×365日を計算すると、146万円

たとえば喫煙ルームが10室あれば

146万円×10室=1460万円 
1年間で売上が伸びるという結果がでます。

喫煙ルームを禁煙ルームに改装するのに、通常100万円もかからないので
改装すれば、利益が出ることが分かりました。

 

このように、部屋タイプがいくつかあり、変更できるのであれば
変更により売り上げがいくら伸びる可能性があるのか、計算することをオススメします。

改装費用より売上が多いことが分かれば、投資しやすいでしょう。

注意点としては、ADR、RevPARを計算するときは
1年間を選んで計算しましょう。

月で計算してしまうと、繁忙月だとADR、RevPARの差額が大きくなり、正しい数字が分からないかもしれません。

 

 

この記事を書いた人
とあるホテル旅館のマーケティング担当 GEN
とあるホテル旅館のマーケティング担当 GEN
とあるホテル・旅館グループでマーケティングを担当しています。売上や稼働を伸ばし利益を上げるために、悩んでいること。解決策の一例を投稿しています。
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